このみずみずしく染み入る日本の風景は、川瀬巴水の作品によるもの。
明治末期以降、浮世絵が衰退していく最中、その復興の旗手となり、その取り組みは新版画というあたらしい表現として確立された。
モダンで写真的な構図や陰影を取り入れながらも、その色彩や緻密な線は、浮世絵の伝統的な表現方法を踏襲している。
日本よりも海外で人気で、あのスティーブ・ジョブズも魅了されていたという。
じわじわとその人気が高まっているという巴水の作品。
現代人からみれば、日本の心象風景として、かつての浮世絵よりも感じ入りやすいところがあると思う。